GenICam SFNCに基づくプロパティ一覧
概要
このページでは、カメラの各種設定をプロパティ画面の項目ごとに整理し、それぞれの機能について解説しています。IC4では、カメラ機能の名称や動作を標準化したSFNC Featureという規格を採用しており、IC4の「デバイスプロパティ」もこの規格に準拠しています。そのため、各メーカー製のソフトウェアに表示される項目名とコード上で指定するプロパティ名が一致しやすく、異なるメーカーのカメラでも同じ感覚で設定できます。このページを参照することで、プロパティの構造や相互関係を把握しやすくなり、開発や運用時の設定作業を効率的に進められます。
SFNC featureとは
SFNC Featureとは、GenICamのSFNC(Standard Features Naming Convention)規格で定義されたカメラや画像処理デバイスの機能項目のことです。SFNCは、メーカーや機種が異なっても同じ名前・同じ動作で設定や取得ができるように機能の名称や役割を統一しています。例えば「ExposureTime」というSFNC Featureがあれば、それはどのメーカーのカメラでも「露光時間を設定・取得する機能」を指し、呼び出し方や値の扱い方が共通化されています。こうしたプロパティは「カテゴリ(例:Device Control、Image Format Control、Acquisition Controlなど)」ごとに整理されており、機能の意味・型(整数、浮動小数点、文字列など)・値の範囲・読み書き可否などが下記のドキュメントで定義されています。
https://www.emva.org/wp-content/uploads/GenICam_SFNC_v2_7.pdf
IC4のカメラのデバイスプロパティ
IC4の「デバイスプロパティ」は、GenICam SFNC準拠の標準項目に加えて、メーカー独自の拡張機能も含まれます。標準項目ではゲインや露光時間などがSFNCに準拠した統一名称で利用できます。一方で独自プロパティとして、WDR設定、Multi Frame Set Output Modeなどが用意されています。 また、利用できるプロパティは接続インターフェースによっても異なります。たとえばGigE Vision接続では、パケットサイズやPTPなど、ネットワーク転送を最適化するための設定が可能で、複数カメラ運用時の帯域制御やフレーム落ち防止に有効です。USB接続の場合は、デバイスのリセットなどの制御が可能です。
動作手順
IC4 SDKをインストールすると、デモアプリ「ic4-demoapp.exe」が次のフォルダーにインストールされます。
C:\Program Files\The Imaging Source Europe GmbH\ic4\demoapp\ic4-demoapp.exe
インストール後に「ic4-demoapp.exe」を起動し、画面上部のメニューから Device Properties(デバイス設定)を開いて、Guru(上級者向け)タブを選んでください。本説明は、この Guru タブに表示される項目の並び順に沿って記載しています。

設定したい項目のタイトルをクリックすると、画面下部に最小値・最大値・現在値が表示されますので、その情報を基に目的の値に変更してください。

以下では、TheImagingSource社のシリーズごとにプロパティをハードコーディングした例を記載しています。
GigE Visionデバイスのプロパティ一覧
IC Imaging Control_Ver4.0(C#/VB.NET) サンプルプログラム
USB3 Visionデバイスのプロパティ一覧
IC Imaging Control_Ver4.0(C#/VB.NET) サンプルプログラム
DirectShowデバイスのプロパティ一覧
IC Imaging Control_Ver4.0(C#/VB.NET) サンプルプログラム


