OverlayBitmap
OverlayBitmap オブジェクトはビデオストリーム上に線やテキストのようなグラフィック要素を描画するのに使用されます。
イメージストリーム上においてオーバーレイの挿入が可能な場所には以下の3か所がございます。
- デバイスの後ろ ( Device Path技術関連項目>コンセプトとコンポーネント ):このオーバーレイはディスプレイとシンク(リングバッファ、ストリームファイル)の両方に描画されます。
- ディスプレイの前 ( Display Path技術関連項目>コンセプトとコンポーネント ):このオーバーレイはディスプレイにのみ描画されます。
- シンクの前 ( Sink Path技術関連項目>コンセプトとコンポーネント ):このオーバーレイはシンク(リングバッファ、ストリームファイル)にのみ描画されます。
内部的に、OverlayBitmap オブジェクトはビデオストリームへのテキスト、グラフィック要素の描画にビットマップ(HBITMAP) を使用します。そのサイズと色深度は選択中のデバイスのビデオフォーマットやデバイスとの間に設置されたフレームフィルタによって変わります。よって内部のビットマップは以下のような場合に破棄されることになります。
- デバイスのビデオフォーマットが変更された場合
- オーバーレイの前のどこかで色空間の変更が必要になりシンクのビデオフォーマットが変更された 場合
- デバイスとオーバーレイの間にフレームフィルタが挿入された、もしくは取り除かれた場合
- デバイスとオーバーレイの間に挿入されたフレームフィルタのパラメータのうち、 イメージストリームのビデオフォーマットに影響するものが変更された場合
オーバーレイのカラーフォーマットはイメージストリーム上でその前後に位置するオブジェクトによって決定します。
また、カラーフォーマットはOverlayBitmap::setColorModeクラスライブラリリファレンス>クラス>OverlayBitmap>OverlayBitmap::setColorMode MethodへのコールでモノクロもしくはRGBにすることが可能です。
以下に挙げるの2つのケースではOverlayBitmapオブジェクトの機能は利用できなくなりメソッドOverlayBitmap::canRenderクラスライブラリリファレンス>クラス>OverlayBitmap>OverlayBitmap::setColorMode Methodがfalseを返します。
- シンクのカラーフォーマットがYUVに設定されている場合
- オーバーレイの後ろに挿入されているフィルタが入力フォーマットとしてYUVを要求する場合
OverlayBitmapオブジェクトのインスタンスへのポインタはへのコールによって取得することができます。
Grabber::getOverlayクラスライブラリリファレンス>クラス>OverlayBitmap>Grabber::getOverlay Method
インフォメーション
ヘッダファイル: tisudshl
ネームスペース: DShowLib
IC Imaging Control 1.xより導入
メソッド
エニュメレーション
エニュメレーション | 説明 |
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tOVBColorModeクラスライブラリリファレンス>クラス>OverlayBitmap>OverlayBitmap::tOVBColorMode | このエニュメレーションのメンバはsetColorModeクラスライブラリリファレンス>クラス>OverlayBitmap>OverlayBitmap::setColorMode Methodを使ってOverlayBitmapのカラーフォーマットを設定するのに使用されます。 |